「俺はまだやりたいことの100分の1も成し遂げていない」経営者・孫正義の実像とは? 〜本『孫正義の焦燥』  はてなブックマーク - 「俺はまだやりたいことの100分の1も成し遂げていない」経営者・孫正義の実像とは? 〜本『孫正義の焦燥』

孫正義の焦燥 俺はまだ100分の1も成し遂げていない

「俺はまだやりたいこと、やるべきことの100分の1も成し遂げていない。まだスタートラインに立ったところという意識だよ」

P.2
本『孫正義の焦燥 俺はまだ100分の1も成し遂げていない』。

先月の記事『【全15冊】とても気になる新刊本情報(2015/6/12)』でも一番に紹介した本書は、とにかくアツい。


メディアのインタビューを受ける機会が激減し、ツイッターもめっきり使わなくなってしまった彼について知ることのできる、貴重な本です。

今日は本書から、3つのポイントを紹介します。





「おまえは天才」「世界一の男になる」そう父に言われ続けた幼少時代

「俺は今でも一番ある意味尊敬しているのはおやじだね。(中略)
三歳ぐらいの時から、おまえはいずれ世界一の男になると、おまえは天才だと、ずっと言い続けてきた。いずれおまえは世界を動かす男になると、同じ世代ではお前にかなうやつはいないと、世界でと。あり得ないだろう。そんな兆しはどこにもないんだよ」

P.271
上っ面ではなく、「父親は本気でそう言っている」と感じのだとか。

すると孫少年は、こんなふうに育ったのです。

幼少期から父親に「世界を動かす男になる」と言い続けられていた孫は、根拠のない自信を持ち続け、自分はリーダーになって当然と考えていた。ここでは中学校で生徒会長になった際のエピソードを取り上げたい。(中略)
「どうせ大人になったら、何十万人もの前でもやらなきゃいけない」
そんな理由から、人前で話す役割を買って出ている。

P.273
教師の期待によって学習者の成績が向上する「ピグマリオン効果」というものがありますが、まさにそれではないでしょうか。


2010年に読んだ本100冊の中で最も影響を受けた10冊にも選んだ、この本も思い出しました。



日本を思う心と、ユーモア

「事業をすることよりも、国民を救うために何かをすることこそ急務である。少なくても三ヶ月間、最高経営責任者としての仕事を辞めさせてもらいたい」
孫は役員会でそう申し出た。それに対して、役員陣は大反対した。それまで良好な関係を築いてきた役員陣と喧嘩寸前にもなった。
(中略)
役員陣はこう言った。
「あなたの責任は国民に対してあるのではない。会社や社員、社員の家族、そしてお客様といった人たちに対してある」

P.159

原発近くの人たちが、もっと安心安全な場所へ移動して欲しい。

その思いで、福島県知事に会いに行き、避難民を直接説得しにも行ったそうです。


その後の役員会で、こう言ったのだとか。

「そんな儲けばかりを考えているから胡散臭いと言われるんだ。それなら私は桶渡君(佐賀県武雄市長)と一緒に、『ソフトパンク』を設立する」
「パンク?」…とおかしな社名を言ったところで初めて幹部たちがざわつき、表情が緩んだ。

P.162
そして、被災した地域に個人で100億円もの義援・支援金を寄付したのです。

日本を思う熱い気持ちにも感動しますが、孫さんといえば、こういうちょっとしたユーモアをはさめるところも魅力ではないでしょうか。


こんなツイートもありましたね。



「絶対に保守的になるな」

あのソフトバンクのロボット「ペッパー」の開発について、世間に発表していた発売日の二ヶ月前に大幅変更の指示を出したエピソードが、紹介されています。

林が説明を続けていると突然、孫が話を遮った。
「CPU(中央演算処理装置)が四倍になったらかなり性能が上がるんだろ。次世代じゃなくて、初号機からそのCPUを使おう」
「しかし、今からCPUを変更すると二月の発表に間に合うかどうか…」
突然の指示に林が戸惑っていると、孫が追い打ちをかけた。
「いいか林、保守的になるなよ」

P.38
この通常あり得ない開発への指示に、トヨタ自動車でF1の車体設計など経験した転職組で、ペッパーの開発リーダーに抜擢されていた林さんはこう感じたそうです。

(これが孫正義か。全く常識にとらわれずに、最後の最後まで諦めずドライブをかけ続けている)
孫と初めて仕事を共にする林は、この変更に孫の真髄を見た。

P.40
そして開発チームはこのCPU変更を、成し遂げてしまうのです。

これには、社内に対して非常に厳しかったというスティーブ・ジョブスを思い出します。



とはいえ、国内の携帯電話事業など以前と比べてかなり守りに入っているように見える点が、気になるところです。


まとめ

とにかくアツく、一気に読みたくなる一冊です。

孫さんの考え方はもちろんのこと、その人柄が分かるのも面白い。


たとえば、孫さんは坂本龍馬が大好き。

龍馬が使っていたという本物の木刀を見せられたとき、手袋を渡されていたにも関わらず感情の高ぶりを抑え切れず、素手でそれを握りしめ、涙を流しながら一心不乱に木刀を振り続けたというエピソードにも孫さんの奔放さが表れており、なんだか笑ってしまいます。

章立てはこのようになっています。

【第1章】 「数十年間、無駄な時を過ごしてきた」 ―ロボット「ペッパー」誕生の舞台裏
【第2章】 「長く苦しい戦いになる」 ―アメリカの夢と挫折
【第3章】 「収穫期に入った」 ―盤石の国内事業に忍び寄る大企業病
【第4章】 「本業ではなく趣味」 ―情と理に揺れるエネルギー事業
【第5章】 「天才を使えるのは俺しかいない」 ―急成長を支えるストリートファイターたち
【第6章】 「日本の三大偉人は誰?」 ―「孫史観」による1000年のタイムマシン経営
【第7章】 「後継者はおぼろげに見えてきた」 ―ニケシュは孫正義2.0になれるのか
【巻末インタビュー】 ソフトバンク社外取締役 柳井 正 ファーストリテイリング 会長兼社長 「膨張より成長を目指せ」

ぜひチェックしてみてください。


最後に、こんなにも色々なことを成し遂げてきた孫正義さんが、2015年4月1日にソフトバンクモバイルの入社式で新入社員に語った言葉を紹介します。

「二十代の頃にもっと努力しておけば良かった、激しく自分を追い込んで挑戦していれば良かったと、振り返って反省することばかりです。皆さんにはこの時期を大切に、挑戦し続けてもらいたいと思います。

P.104







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