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全盲の弁護士から学んだ5つのこと 〜本『全盲の僕が弁護士になった理由』  はてなブックマーク - 全盲の弁護士から学んだ5つのこと 〜本『全盲の僕が弁護士になった理由』

全盲の僕が弁護士になった理由

あなたの人生で「あきらめた」ことは何ですか?


本『全盲の僕が弁護士になった理由 』は、目が見えないという逆境をはねのけ、弁護士として活躍されている大胡田誠さんの奮闘記。

  • 12歳で失明
  • 弁護士として奮闘
  • 弟も全盲
  • 全盲の女性と結婚
  • お子さんもいる
これだけの情報でも、とんでもない苦労をされているのだと想像できるでしょう。

しかしその想像をはるかに超える闘いと、それでもいま幸せに生きている著者の考え方が、本書に書かれています。

障害者について、そして自分の人生について、色々考える良いキッカケになります。


今日は本書から学べることを5つ、紹介します。





1. 一冊の本が人生を変える

中学2年生のときに手にした一冊の本が、僕に弁護士という大きな目標を与えてくれた。
学校の図書館で、夏の読書感想文を書くのに手ごろな本を探す ため、背表紙の点字のタイトルを指でなぞっていたとき、『ぶつかって、ぶつかって。』(かもがわ出版)という表題に手が止まった。81年に日本で初めて点字で司法試験に合格した竹下義樹という全盲の弁護士の手記だった。(中略)
失明したことで自分の未来まで失われたように思っていた僕は、とてつもない衝撃を受けた。(中略)
視覚障害があっても、諦めさえしなければ、健常者と肩を並べて生きていくことができる。そればかりか、自分の力で社会的に弱い立場に立たされている人を助けることもできるということを教えられた。そして僕もなんとかして弁護士になりたいと思った。

P.102
直接的には「本」なわけですが、実際には、本の「著者」である竹下弁護士が影響を与えたわけですね。

その後このお二人は実際に会うことになり、さらに影響を受けたのだそうです。


本や人との出会いが人生に大きな影響を与えること、ありますね。

逆に、自分が周りの人に良い影響を少しでも与えられたら。そう思います。


そして「目標」が人を動かす、ということも本書からよく分かります。


2. 大きな仕事もチームでやり遂げる

著者は学生時代、その影響を受けた竹下弁護士に会いに行きます。

竹下弁護士は(中略)竹下法律事務所という看板を掲げ、女性の弁護士1人と数人のアシスタントの司令塔となって、精力的に仕事をしていた。目の代わりをしてくれるアシスタントにてきぱきと明確な指示を出し、まるで自分の手足のように使っていることに驚いた。コミュニケーションを密にとって作業の段取りをきちんと共有すれば、チームの力で大きな仕事もこなせるのだということが分かった。

P.102
実際にいま弁護士業務では、優秀なアシスタントの方が目の代わりとなり、様々な業務を助けているそうです。


苦手なことは人に任せ、得意なことを活かし合う。

そんなチーム作りは、健常者であっても、より大きな仕事を成し遂げるために大切ですね。

仲間力を上げる4つのポイント ~ルフィの仲間力 『ONE PIECE』流、周りの人を味方に変える法 



3. 「助けられ上手」になる

ハンディを乗り越えて生きていくためにそれ以上に重要なのは「助けられ上手」になることだ。1人で何でもできる力を身につけるよりも、周りの人に「力を貸してやろう」と思ってもらえるような自分になろう。僕はどこかでそんな風に思ってきた。同じ努力なら、そちらの方が大きなことができる。
これは、甘え上手とは違う。困難を言い訳にして他人に甘えるのではなく、逆境でも、諦めずに、前を向き、笑顔で、頑張る。そうやって明るく生きていれば、必ず誰かが見ていてくれる。

P.170
これは健常者でも同じ。

頑張っている人を見ると、助けたくなるものですよね。


また、「先に与える人」も助けてもらえる人です。

あなたはどっち?「与える人」は成功し、「もらうだけの人」は妬まれる


4. 人と人は鏡映し

人に理解してもらい、力を貸してもらうには、僕ら自身がいつも外に向けて心を開いている必要がある。(中略)
僕はこれまでの人生や仕事を通じて、 ある1つの真理を見つけた。それは、人と人とはいつも鏡映しの関係にあるということだ。相手がなかなか心を開いてくれないと感じるときは、たいてい自分が力んでいたり、変に構えていたりするものだ。それが相手にも伝わる。だから人から理解してもらいたければ、まず自分が相手を理解することだ。信頼してほしければ、まず信頼する。好かれたいのならば、好きになることだ。

P.179
これも「先に与える」に通じるのではないでしょうか。

まずは自分から。いつもそう考えたいものです。


5. 「無理だ」よりも「どうするか?」

娘も将来、人生を左右するような試練に直面するときが来るだろう。でもそこで諦めずに、勇気をもって前に進んでいくと、まったく別の地平が目の前に開けてくる。「だから無理だ」と逃げるよりも「じゃあどうするか」と考えるほうが、人生はがぜん面白くなる。そのことを僕たちは、これまでの、そしてこれからの 生き方を通じて見せてあげたい。

P.183
心の声を変えるだけで、結果が大きく変わります。

「なぜこんなことになってしまったんだろう?」
→「なにをすればうまくいく?」

「なんでみんな言うことを聞かないんだ?」
→「みんなに協力してもらるベストの方法はなに?」

「なんであの人はいつも怒りっぽいの?」
→「あの人は何を必要としているのかな?」


この本を思い出しました。

あなたは「批判者」ですか?「学習者」ですか? ~本『QT 質問思考の技術』


まとめ

全盲の方がどんなふうに生きているのか、本書で初めて詳しく知ることができました。

様々な苦労や困難について書かれていますが、特に大学入学時や入学後のエピソードには、読んでいてイライラするほど。


しかし考えてみると、私ももしかしたらこれまで気づかぬうちに障害者の心を傷つけたり迷惑をかけたりしたことがあるかもしれない。

そしてそれは、障害者に限った話ではありません。

人と人がもっと助け合って楽しく生きられたら。そんなことを考えさせられました。


本書からは、人生を左右するのは、
  • 心のあり方
  • 人間関係
だというのがよく分かります。

著者が1冊の本をキッカケに人生を変えたように、私たちも本書をキッカケに何か小さな変化を起こしてみませんか?


2014/12/1にはTVドラマが放送されるようなので、とても楽しみです。






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