本『藤子・F・不二雄の発想術』がとてもブログに役立つ件

そう語るのは、のび太の生みの親、藤子・F・不二雄さん。「子どものころ、僕は"のび太"でした」
P.14
彼は自分の子供の頃の夢を、漫画の中で叶えたのかもしれません。
『藤子・F・不二雄の発想術』は、藤子・F・不二雄さんの過去の膨大なインタビューやエッセイなどから、「生いたち」「まんが論」「仕事術」など珠玉の言葉を厳選して紹介している本です。
これがとても面白く、しかもブログライティングにも通じる話なのです。
今日はここから、ブログに役立つ藤子・F・不二雄の発想術を5つ紹介します。
1. 「何を語るか」と同じくらい「いかに語るか」が重要
つまり「what(ネタ)」を探すことも大切ですが、「how(表現技術)」も重要なのです。もちろん「何を語るか」も大切ですが、「いかに語るか」という側面がないと、せっかくのおもしろい考えも読者に伝わらないことになります。たとえば、「古池に蛙がとびこんで、ボチャンといった」ということを単に表現しただけで、何百年もの生命を持つ芸術たりうる言葉もあります。ぼくは落語が好きなのですが、同じ噺でも、いわゆる名人と呼ばれる人がしゃべるのと、前座の人のそれとでは、受け取られるおもしろさがまったく違います。つまり、表現技術に価値がある、ということなのです。
P.99
たとえばブログは記事タイトルに工夫がなければ、その先を読んでもらえません。
読んでもらえなければ、この世にないのと同じです。
どんなに良いネタを本文に書いても、タイトルで興味を持ってもらう技術がなければ、意味が無いのです。
2. メモはあとで膨らませる
まず思いついたときに、手帳にすぐメモしておきます。まんがのタネみたいなものですね。
(中略)
このとき、タネをふくらませずに書いておくことが大切なのです。つまり、タネの鮮度が落ちるというか……。もしも、その中に素晴らしい爆発力を秘めているタネであっても、事前にいじくりまわしていると新鮮さが失われて起爆力がなくなることがあるのです。
そして、いざまんがを描き始めるという段階になって、手帳から何粒かのタネを取り出します。それから一つ一つ、どれがモノになるのか、ふくらませてみるのです。P.106
何度も出てくるので、思いつきで一度言ったのではなく、本当に普段からそうされているようです。アイディアのタネが浮かんだとき、そのまま手帳に書きとめておくんです。
P.149
「ふくらませるのは後で」と意識しておけば、思いついたときにとにかくそれをメモすることに集中できます。
- 思いつきを忘れずメモできる
- せっかくの発想を「使えないわ」とボツにしてしまうのを防ぐ
- 元となるアイデアがボヤけてしまうことを防ぐ
3. 「個性的」と「一般的」を同居させる
優れたまんがは個性的であり、同時に一般的であります。
個性的とは、その作者だけの世界。ほかの何者にも似ていない独自の世界を持っているまんがです。言わば、海の中にぽつんとある一つの島です。一般的とは、誰にも共感できる世界。すべての読者がおもしろがれるまんがです。いわば、広い広い大陸で す。この二つの条件は、ちょっと見ると矛盾しているようですが、決してそうではありません。(中略)
個性的すぎると一人よがりになります。もちろん作者自身は面白いつもりで描いているのですが、それはあくまで自分一人の完成の範囲にとどまり、読者の目を意識していないのです。P.180
個性的すぎて一人よがりではダメですが、読者目線を大切にすることも大切なわけです。『オバケのQ太郎』は僕の(正確には僕らの)作品系列の一つ、日常性と非日常性のドッキングという路線を意図的に確立した最初の一本と言えましょう。
つまり、ごくありふれた家庭の日常に、非日常そのもののオバケがやってきて引き起こす波紋が、この作品の眼目になっているのです。
同様に『パーマン』はスーパーマンの日常化であり、『怪物くん』は妖怪の日常化、(中略)『ドラえもん』で珍奇な空想的諸道具を日常化しているP.121
全て同意・あるいは共感されるような内容では「知ってる」と言われて終わり。かたよったものの見方や考え方をする人は、大勢の共感を得ることはできない。だから、まず最初に普通の人であれ、というのはそういう意味なのです。
そのうえで、ただ本当に普通の人であったのでは、まんがなんてものは描けません。プラスアルファ、何か自分だけの世界を一つは持っているべきである。それは必ずしもまんがに直結したものでなくてもいいのです。P.80
逆に、全て分からない内容では拒否されます。
共感できる、あるいは知っている情報と、そうではない情報のバランスが大事なのです。
最後の最後に書きました。
4. みんながしたがっていることをメモしておく
他人の困り事を解決できるなら、それをブログに書けば、もっと多くの人の役に立つでしょう。あんなことができたらとか、あんなものがあったらなあ……と、空想を広げることです。みんながどんなことをしたがっているか、細かく気を配り、集めてメモします。
P.149
1人が困っていることがあれば、たいてい同じことで他にも困っている人がいるのです。
それを書けば、より多くの方に読んでもらえます。
たとえば最近、友人にこれを教えたらとても喜ばれたのでブログに書いてみたところ、やはり他にも知らない人が多く、たくさんの方に読んでもらえました。
5. 作者自身が「面白い」と感じることを書く
これは大人気サイト「デイリーポータルZ」編集長の著書にも書かれていたので、ブログでもこれが大事だと分かります。何よりも肝心なのは、作者自身が「これはおもしろい」と思ったものを読者に提供するんでなくちゃだめだ、ということですね。
新しく何かを取り上げるなら、自分がそれに本当に熱中できるか、自分はその中のどれを面白いと思うか。自分の中でまず消化して、主人公にからませて出していかないと、失敗するんじゃないですか。P.158
著者の「熱」が読者にも伝わるものですね。
まとめ
ヒット作をいくつも出した方には、やはり才能だけではなくノウハウがあるんですね。他にも、
- どのようにしてヒット作が生まれたか
- ネーミングをどうすべきか
- アイデアを生み出す「いただき」の発想
- どうすればアイデアがわくか
「そういえば子どものころ、巻末のお便りコーナーにイラストを投稿したら載せてもらえて嬉しかったなぁ…」なんて思い出しながら、一気に読んでしまいました。
Facebookページには、本書を読んでかいたマインドマップを掲載しています。
子どものころ以来、久しぶりにドラえもんを描きました。
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— Kosuke (Ko's Style) (@kosstyle) 2014, 6月 23
- [2014/07/11 12:57]
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