本『嫌われる勇気』に学ぶ!ストレスの多い自分を変える6つの方法

人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである
P.71
本『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え 』が大人気です。
たしかに読んでみると、
- 多くの「あるある」ネタで共感でき、
- しかし考えたこともなかった意外な視点が得られ、
- 対話形式のため自分の代わりに反論してくれる「青年」の存在もあり、
しかし「読んで気持ちよくなって終わり」になりがちな本です。
実際、本書には正直に、「アドラー心理学を理解し、実践するには、それまで生きてきた時間の半分の期間が必要」と書かれているほど。
ブログやSNSなどで本書を大絶賛した人も、読後それほど言動が変わっていないかもしれません。
「こういうものなのです」と言われて「ハイそうですか」では何も変わりません。
そこで、具体的に実生活で行動に移せそうなポイントをピックアップしてみました。
1. ありのままの自分を受け入れ、変えられることは変える

私は若いころ身長が低いことを気にしていましたが、こればかりは悩んだところでどうにもなりませんから、考えるだけムダですね。わたしは、「肯定的なあきらめ」という言葉を使っています。(中略)
課題の分離もそうですが、「変えられるもの」と「変えられないもの」を見極めるのです。われわれは「なにが与えられているか」について、変えることはできません。しかし、「与えられたものをどう使うか」については、自分の力によって変えていくことができます。だったら、「変えられないもの」に注目するのではなく、「変えられるもの」に注目するしかないでしょう。
(中略)
交換不能なものを受け入れること。ありのままの「このわたし」を受け入れること。そして変えられるものについては、変えていく”勇気”を持つこと。それが自己受容です。
(中略)
われわれはなにかの能力が足りないのではありません。ただ”勇気”が足りていない。すべては”勇気”の問題なのです。P.228
2. 「これは誰の課題?」と考え、他者の課題を切り離す

お子さんのいる方なら、子どものことであれこれ心配をすることが多いでしょう。われわれはみな、対人関係に苦しんでいます。それはご両親やお兄さんとの関係かもしれませんし、職場での対人関係かもしれません。
(中略)
わたしの提案は、こうです。まずは「これは誰に課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。
そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。P.150
あるいは結婚されているなら、パートナーのことでイライラすることがあるかもしれません。
そういうときに「これは誰の課題?」と考え、他者の課題を切り離すと、心がラクになると。
実際には「そうもいかないでしょ」と思ってしまいそうですが、詳細は本を読んでみてください。
3. 他者貢献して幸せになる

「幸福とは、貢献感である」。それが幸福の定義です。
(中略)
もし、ほんとうに貢献感が持てているのなら、他者からの承認はいらなくなります。わざわざ他者から認めてもらうまでもなく、「わたしは誰かの役に立っている」と実感できているのですから。つまり、承認欲求にとらわれている人は、 いまだ共同体感覚を持てておらず、自己受容や他者信頼、他者貢献ができていないのです。P.253
人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。
(中略)
他者から「よい」と評価されるのではなく、自らの主観によって「わたしは他者に貢献できている」と思えること。そこではじめて、われわれは自らの価値を実感することができるのです。P.205
いちばん実行に移しやすく、いちばん効果が感じられるのはこれかもしれません。他者貢献とは、「わたし」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「わたし」の価値を実感するためにこそ、なされるものなのです。
P.238
分かりにくいのは、他者からの「評価」は必要ないが、他者からの「感謝」によって貢献感=幸福感が得られる、ということ。
「感謝の言葉」=「評価」ではないのですね。
これについて、こちらの本を合わせて読むと面白いですよ。
4.「いま、ここ」だけを真剣に生きる

もしも「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てていたら、過去も未来も見えなくなるでしょう。
(中略)
われわれはもっと「いま、ここ」だけを真剣に生きるべきなのです。
(中略)
過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。P.271
アドラー心理学では「トラウマ」を否定しています。遠い将来の受験に向けて勉強している「いま、ここ」も、すでに本番なのです。
P.274
「過去のあの出来事がトラウマで今こうなってしまっている」というのは、単なる言い訳だと。
すぐにスッキリ理解できそうにはありませんが、
- 過去を言い訳の材料にしない
- 「自分だっていつか…」と今をサボらない
5. 嫌われる勇気を持ち、自由になる

他者から承認される必要などありません。むしろ、承認を求めてはいけない。ここは強くいっておかねばなりません。
P.132
承認されることを願うあまり、他者が抱いた「こんな人であってほしい」という期待をなぞって生きていくことになる。つまり、ほんとうの自分を捨てて、他者の人生を生きることになる。
P.134
たしかに「他人にどう思われても構わない」と思うことができれば、かなり気がラクです。あなたが「他者の期待を満たすために生きているのではない」のだとしたら、他者もまた「あなたの期待をみたすために生きているのではない」のです。相手が自分の思うとおりに動いてくれなくても、怒ってはいけません。それが当たり前なのです。
P.136
もちろん好き勝手にやれば良いというわけではありませんが、誰からも好かれたいと他人の顔色をうかがって生きるのはあまりに不自由だ、と。
個人的には、ブログに関しては「嫌われる勇気」がだいぶ持てるようになった気がします。
ウケるであろう記事を書いてアクセス数が多く得られたときも嬉しいですが、自分の強い思いが乗った記事が書けたときは、書いた時点で満足が得られます。
全員に好かれるというのも無理な話ですから、ネガコメがついてもほとんど気にしません。
とはいえ、目立つために嫌われることを狙いたくはありませんね。
まとめ
本書を何度か読みましたが、正直スッキリ理解できた気がしません。すごく分かりやすく書かれていますが、分かったようで、分からない。
先に紹介したように、「アドラー心理学を理解し、実践するには、それまで生きてきた時間の半分の期間が必要」なのです。
実は一度本書を速読した時点では「分かった気」になっていました。
ところがこの記事を書くにあたりあらためてじっくり読んでみると、何も考えていなかったことに気づきました。
本書やこの記事を読んでただただ満足したり、何も反論が浮かばなかった方は、もしかしたら何も考えていないかもしれません。
何度も読み込んで、よく考えたい本です。
こういうモヤモヤする本・何度も読み返したいと思える本は、年間200冊読んでもなかなかめぐり合いません。
もう多くの方が読んだと思いますが、まだの方はぜひ。
ビジネス書大賞2014でも第3位、審査員特別賞を受賞した本です。
「アドラー心理学」は自己啓発の源流と言われているようですから、他の自己啓発書を何冊も読むより、この一冊を何度も何度も読み込んで考えたほうが良いかもしれませんね。
本書の内容が正しいか間違っているかではなく、新しいものの見方を手に入れるために。
こちらも気になります。
フェイスブックページでは本書をマインドマップにまとめたものを公開しています。
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- [2014/05/28 20:00]
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