優柔不断なあなたへ!恐れずに最高の意志決定ができる「WRAPプロセス」とは?

人生は選択の連続。
その1つ1つの決定によって、その後の人生がどんどん変わっていくのですから、「選択」「決定」の質にこだわりたいものです。
そのためには「WRAPプロセス」で考えると良い、というのが、本『決定力! :正解を導く4つのプロセス 』。
あの大ヒット作『アイデアのちから 』、『スイッチ!』のハース兄弟による、全米ベストセラー・ビジネス書で、私が2013年に読んだ本230冊の中で最も影響を受けた10冊にも選んだ本でもあります。
私たちの意思決定には4つの罠があり、それぞれに正しく対応できる方法をもっておくべき。
どうしたら良いのか、その方法が詳しく書かれていてとても助かります。
今日は本書から、恐れずに最高の意志決定ができる「WRAPプロセス」を紹介します。
1. Widen Your Options(選択肢を広げる)
YES or NOしかないと決めつけず、まずは選択肢を広げることが大切なわけです。視野の狭窄とは、選択肢を狭めすぎ、意思決定を白か黒かで見てしまう傾向のことだ。私たちは、「ふたりの関係をもっと良くする方法は?」と考える代わりに、「恋人と別れるべきか否か?」と考えてしまう。
P.20
では、どのようにすればそれができるでしょうか?
たくさん紹介されていますが、ここでは「選択肢の消去テスト」を紹介します。
選択する前に、まずこう考えるのです。
今考えている選択肢がどれも選べないとする。ほかに何ができるか?
P.70
先日ショッピングをしていて素敵なシャツを見つけ、「このシャツを買うか買わないか?」と迷いました。
しかしこれでは2択、視野の狭窄に陥っています。
「今考えている選択肢がどれも選べないとする。ほかに何ができるか?」
そう考えると、以下も考えられます。
- 同じお金で靴を買う
- 同じお金でカットソーを買う
- 同じお金で美味しいものを食べる
結果、シャツは他にもあるので買わず、代わりにボーダーカットソーを買いました。
限られた予算で良い買い物ができたと思います。
このようにまずは、可能性を広げることが大切です。
2. Reality-Test Your Assumptions (現実性を確かめる)
これを「確証バイアス」といいます。私たちは、何かが真実であってほしいと思うと、それを裏づける状況にスポットライトを当てる。そして、スポットライトの当たった状況から結論を導き出し、合理的な判断を下したつもりになるのだ。
P.23
たとえば子供が親にモノをねだるときのアレ。
ゲームを「持っている」友達にスポットライトを当てていますが、実際は持っていない友達も多そうです。「クラスの山田くんも佐藤くんも、みんなが持ってるもん、あのゲーム買って!!」
より現実的に考えるためにはどうしたら良いでしょうか?
1つの方法は、「逆を考える」という訓練をすることです。
あるいはその仕組みをつくるのも良いですね。
ほとんどの法制度では、反対意見がプロセスに組み込まれている。裁判官や陪審員はCEOのような情報の殻に閉じこもることはない。ふたつの対極的な見方を検討しなければならないからだ。
P.139
会議室に「逆に考えると?」と貼り付けておいたり、意思決定の前に必ず「逆を考える」プロセスを入れるようにしているだけで、ずいぶん違うでしょう。
3. Attain Distance Before Deciding (距離を置く)
難しい決断に直面すると、感情が揺さぶられる。思考が堂々めぐりする。状況について悩む。毎日のように心変わりする。
(中略)
ああでもないこうでもないと悩んだ挙句、目の前が見えなくなっている。こういうとき、いちばん必要なのは大局的な視点だ。P.27
私たちは「一時的感情」に振り回されてしまうことがあるのです。
そういう状況で、なかなか冷静になるのは難しい。
どうすれば良いでしょうか?
1つの強力な方法は、こう自問することです。
たとえば今あなたが仕事が嫌で転職を迷っているとしたら、こう自問するとどうでしょう?親友が同じ状況にいるとしたら、何とアドバイスするか?
P.245
もう1つ、本書で紹介されていた私のお気に入りの方法は「10-10-10」です。
これで私は2月にプライベートで60万円使う決断ができました。10-10-10では、意思決定を三つの時間枠で考える。その決断について今から10分後にどう感じるだろう?10ヵ月後は?10年後は?
この三つの時間枠で考えることで、イヤでも自分の意思決定と一定の距離を置くことができる。P.228
4. Prepare To Be Wrong (誤りに備える)
「自信過剰」、これは意思決定の大きな罠です。私たちは自分の予測を過信している。未来について予想するとき、私たちは手元にある情報にスポットライトを当て、その情報から結論を導き出す。
(中略)
いちばんの問題は、私たちが自分の無知に無知だということだ。P.30
たとえばあのビートルズがデビュー前、当時のイギリスの二大レコード・レーベルのひとつ「デッカ・レコード」のオーディションを受けたとき、スカウトマンはこういったそうです。
デッカ・レコードはこの決定で、とんでもなく大きなビジネスチャンスを逃したわけです。「君たちのサウンドは好きじゃない。グループは時代遅れだ。特に四人組のギター・グループはもう終わった」
P.29
では、どうすればこうしたミスを避けられるでしょうか?
「こうに違いない!」と決めつけず、幅を持って未来を捉え、備えておくことが大切なのですね。未来は点ではなく”幅”だ。たったひとつのシナリオを予測するのは不可能。未来を”幅”でとらえ、最悪の結果から最高の結果まで、結果を範囲で考えるべきだ。
(中略)
ブックエンドの幅を広げれば広げるほど、予測は正確になる。P.305
まとめ
本書には他にも、それぞれのプロセスにおいて非常に有益な方法が書かれています。ここにある考え方で意思決定をすれば、その質が上がることは間違いありません。
ただ一方で、「直感を信じて良い」という意見もあるのではないでしょうか。
私もそう思います。
羽生善治さんは著書でこう言っています。
過去にそれについて散々考えてきたという場合には、パッと直感でひらめくことがあるわけですね。直感は、本当になにもないところから湧き出てくるわけではない。考えて考えて、あれこれ模索した経験を前提として蓄積させておかねばならない。また、経験から直感を導き出す訓練を、日常生活の中でも行う必要がある。
つまり、その直感には根拠がないようで実際には過去の経験から最適解を導き出しているのです。
とはいえ、そういうときでも本書にある意思決定の罠、
- 視野の狭窄
- 確証バイアス
- 一時的感情
- 自信過剰
そのことを知っておくだけでも、「直感」の精度が上がるかもしれません。
この本を読む「決定」は、すぐして良いと思いますよ!

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— Kosuke (Ko's Style) (@kosstyle) 2014, 3月 31
- [2014/04/04 12:40]
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