ベンゲル、モウリーニョ、ファーガソン…世界のサッカー名監督が明かす!マネージャーとして結果を出す極意

サッカーではビジネスと違い、先発選手を増やすことができません。サッカーの監督ができるなら、ビジネスは簡単だ。
(中略)
いってみれば、サッカー監督とは「じゃじゃ馬ならし」にほかならない。P.3
そこから外れた選手は不満分子となり、チームに悪影響を与える可能性もあります。
しかもプロに上り詰めた選手たちですから、我が強いことが多いのも難しいところです。
そんな中でも、結果を出し続けている名監督がいます。
今日紹介する本『ザ・マネージャー 名将が明かす成功の極意 』は、サッカー・プレミアリーグの監督に学ぶ本。
様々な監督の考え方、その舞台裏など紹介されていますが、ここではやはり表紙の3人、
- ヴェンゲル監督
- モウリーニョ監督
- ファーガソン監督
サッカーに詳しくない方でも、リーダーシップやコミュニケーションについて学びがあるかと。
1. ヴェンゲルは選手の人間形成に力を注ぐ
アーセン・ベンゲル監督は、イギリスサッカーに対する功績により大英帝国勲章を受勲したほどの名将。Jリーグ・名古屋グランパスの監督も務めたことがあり、1995年のJリーグ最優秀監督賞を受賞、天皇杯ではグランパスに初優勝をもたらしました。
彼は、選手について単に「サッカー選手」と考えるのではなく、「人間」として付き合い、そして社会に貢献するよう訴えます。
「その意味で、スポーツは共存する世界のあり方を示すことができると思う。明日の世界では、今日よりさらに誰もが共に生きていかねばならない。その点、フットボールをはじめとする人気スポーツは社会の一歩先を進んでいると思う。一つのクラブに18の国籍の選手が混在し、お互いを信用して何か大きなものをつくりあげようとする。素晴らしいと思わないか?」
P.85
ヴェンゲルのこうした思考に大きな影響を与えたのは、日本での経験だったのだとか。
子育て、あるいは部下や後輩との付き合い方について、考えるところがあるのではないでしょうか。「あの経験から、あらゆる人間は教育の過程の一環で14歳になる前に6ヶ月か1年か異文化の中で暮らすべきだと確信するようになった。それにより、生まれつきのライフスタイルが唯一のものではないと分かるようになるからね。そして、さらにオープンマインドになれる。我々全員が、それぞれの異文化に美点があることを知る必要がある。自分の文化の中で生きれば心地がよいのはわかる。だが、それだけが唯一の生き方ではない。それを伝えることができるのがスポーツなんだ」
ヴェンゲルのスキルをもってすれば、あらゆる人種に訴えかけることができる。彼は選手たちに対して、人間としての君たちに興味があるのだと伝える。単にフットボールの才能があるから付き合っているのではないと。同時に、彼は選手たちに対して才能を活かして社会をよりよくするために努めよ、と呼びかける。P.86
2. モウリーニョは選手と友情を育む
モウリーニョは、サッカーチームのチェルシー(イングランド)、インテル(イタリア)、レアル・マドリード(スペイン)と欧州三大リーグすべてでチームを優勝に導いた、新時代の名監督です。他にもポルト(ポルトガル)、インテル(イタリア)をヨーロッパのチャンピオンズリーグで優勝に導くなど、サッカー監督としての実績はとんでもないものがあります。
彼の特徴は、選手と友情を育むこと。
監督と選手とは一線を引くほうが良いと言う考え方もあります。彼の天才たちを手なずける力はチェルシーにおける第一次政権で明らかになった。そこで彼は世界的な数々の名選手たちと今に続く友情を築き上げた。
(中略)
「メ ンタリティの点から言えば、私は選手から大きく年齢が離れているわけではなかった。だから、選手たちの立場で考えやすかったという一面はあったと思う。理解の度合いが深くなればなるほど統率もしやすくなる。リーダーシップといってもピンからキリまであって、『あの人はリーダーだから、従わなければ』という のもある。私としては、『あの人は尊敬できるリーダーだ』と言ってもらいたい。この二つには天と地ほどの違いがある。こういう感情移入が伴うほうがうまく いくんだよ」P.152
会社で言えば、上司と部下。
友達のようになるより、上司・部下の関係を厳しくしたほうが統制が取れると考える人もいるでしょう。
しかしモウリーニョの実績を考えれば、友情は邪魔にならないと言わざるを得ません。
厳しい上下関係でなく、尊敬によって部下を動かし、大きな結果を出せるのです。
モウリーニョの魅力について、動画付きでより詳しく紹介したこちらの記事もぜひ。
3. ファーガソンは決断を楽しむ
アレックス・ファーガソン監督は、なんと1986年から2013年までマンチェスター・ユナイテッドの監督を務め、あのベッカムなど国の代表選手を多く育てたことでも知られる名将。1999年にはイングランド初のプレミアリーグとFAカップ、UEFAチャンピオンズリーグを制覇してのトレブルを成し遂げるなど、20位上のタイトルを獲得してきました。
それだけ重圧もあったはずですが、ファーガソンは決断を楽しんだといいます。
決断ができるというのは、選べるということ。偉大なリーダーの目安の一つとなるのは、重圧の下で厳しい決断を下すことができることである。
(中略)
「私は、決断そのものを楽しんでいる。(中略)
監督をするということは、決断の連続ということだ。もちろん、すべての決断が正しいはずがないが、だからといって気に病むこともない。大切なのは、決断ができることそのものだからね」
彼が地平線の彼方を見通すことができる能力があるとすれば、それは短期で決断を下し続けられる力があるからこそなのだ。P.228
それは確かにありがたいことなのかもしれません。
広く大きな責任・権限を任せられなければ思い通りのチームをつくり上げることが難しくなるかもしれないし、言われたことをやるだけではつまらない仕事と感じるかもしれません。
まとめ
それにしても、この映画のポスターのような表紙。かっこ良すぎですね!サッカーは世界一人気のスポーツ。
結果が出なければすぐに解任される監督というのは、本当に厳しい職業です。
その中で結果を出し続けるには、サッカーの戦術のみならず、マネジメント能力やリーダーシップ、コミュニケーション能力が重要とわかります。
それはまさに、ビジネスと同じ。
様々な選手や監督の名前が出てくるので、サッカー好きなら楽しみながら学べる本です。
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— コウスケ@Ko's Style (@kosstyle) 2013, 12月 23
- [2013/12/25 12:30]
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