メンバーが助け合う「幸せなチーム」で結果を出す、リーダーシップの3つの考え方 〜本『はじめてリーダーになる君へ』

友人が、仕事で結果が出せず苦しんでいました。
上司から「辞めろ」と言わんばかりに罵られ、自信を失い、会社を辞める寸前のところで、配置換えに。
すると、上司が変わった途端イキイキと仕事ができるようになり、ついには結果を出して褒められるまでになりました。
人を生かすも殺すも、組織やリーダー次第ですね。
本『はじめてリーダーになる君へ 』の著者・浅井浩一氏は、「一人の落ちこぼれも作らず、チームが一丸となるマネジメント手法」により、職場再建のプロと称されている方。
実際、JTの歴代最年少の支店長に大抜擢されてから、31支店中25位以下だった高崎支店を、メンバー全員が標準以上の優秀な成績を出し、その支店はダントツの日本一に輝くまでにしたのだとか。
今日は本書から、メンバーが助け合う「幸せなチーム」で結果を出す、リーダーシップの3つの考え方について考えましょう。
※今週末に行われる著者の講演「幸せな組織を作るリーダーシップを真剣に考える!」は、まだ少しだけ残席あるようです。私も参加します!
1. 自分ではなく、部下の優秀さをアピールする
「リーダーらしく」とついカッコつけたくなるかもしれません。「グイグイひっぱっていくんだ!」「部下にナメられてはいけない!」と。
著者は、その必要はないと言います。
「オレは優秀だ。だから、みんなついてこい!」と言われるより、「あなたを頼りにしているから、ぜひとも助けて欲しい」と言われたほうが何倍もやる気が出ます。そんなことを言ってくれるリーダーのためなら、もっとがんばろうという気持ちになるのではないでしょうか。
P.26
アピールするなら、部下の優秀さをアピールするのです。
優秀なリーダー(あるいは後に、成長していくリーダー)ほど、部下の功績を上の上司に伝えようとします。「Aくんががんばってくれたから、ここまで数字を 上げることができました」「Bさんのアイデアがなければ、これほどの結果は出せませんでした」というように部下の活躍をアピールするのです。
部下が喜ぶのはもちろんのこと、こうした「リーダーとしての姿勢」は、上司からも必ず評価されます。P.46
以前紹介した、「手がらはメンバーのもの、失敗はリーダーの責任」という話に近いですね。
2. 結果だけでなく、プロセスやチームへの貢献度を評価する
過程を認め、ほめることもリーダーの大事な役割なのです。
(中略)
「何かを始めたこと」「結果には至っていない途中経過」に気づき、ほめる習慣をぜひ身につけて下さい。P.139
たとえば営業マンに成績を競わせるのも良いですが、そのためにメンバー同士がいがみ合ったり、ノウハウを隠したりしていては、チームとしての結果につながらない可能性があります。あなたの評価ポイントが「業績のみ」だとしたら、部下たちは当然のように業績のみを追い求め、ライバル心を剥き出しにして競い合うようになるでしょう。(中略)
勝者は気持ちがいいかもしれませんが、敗者はやる気を失いますし、そもそもその他のメンバーがしらけてしまうでしょう。
そこで私は以下の2点をとても大事にしていました。
- 自分の能力をチームに還元する力
- 他人の良いところを素直に認め、吸収する力
この2点を評価の対象としていたのです。P.238
リーダーは、チームとしての結果にフォーカスすることが重要ですね。
以下で紹介した本には逆に、『「プロセス」ではなく「結果」をほめる』とありました。
あなたはどう考えますか?
3. 落ちこぼれを見捨てない
部下育成について、私が考えてきたのは「絶対に、一人の落ちこぼれも出さない」ということです。
P.110
誰でも常に結果を出し続けるというのは難しい。もしリーダーが「成績が悪い人」(いわゆる、落ちこぼれ)に対し、誠実に向き合わず、邪険に扱うようだとしたら、他のメンバーはどう思うでしょうか。
きっと彼ら、彼女らは「自分がその立場(落ちこぼれ)になったら、同じように扱われる」と思うに違いありません。
(中略)
リーダーが「成績の悪い人」「ミスをした人」「悩みを抱えた人」に対して、人間として誠実に向き合っていたらどうでしょうか。
周囲のメンバーは「このリーダーは、こんなふうに私たちと接してくれる人なんだ」「この人は、何があっても絶対に見捨てない人なんだ」と思ってくれます。実はこれがとても、とても大事なのです。P.112
時には「落ちこぼれ」になる可能性があるわけです。
落ちこぼれを切り捨てるのはラクかもしれません。
結果を出せない部下に厳しくあたり、辞めるように追い込むようなことがありがちです。
しかし、こう考えることもできます。
『あいつ使えない』という表現は、『あの人は役に立たない』という意味ではなく『私にはあの人を使う能力がない』という意味だ。『あいつ』と指差した手のうち3本は自分に向かっている
まとめ
本書で特に「共感」したのは上記3つの内容ですが、「勉強になった」のは、- 部下に甘える・相談する
- さりげなく伝える
- 腹心(ナンバー2)に話をさせる
- 言い訳を聞く
ぜひ本書をチェックしてみてください。
11/9に行われる著者の講演会、まだ席があるようですよ!
本を読むより直接お話を聞くほうが心に残るかもしれませんね。
あなたはメンバーが助け合う「幸せなチーム」づくりについて、どう思いますか?
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管理人コウスケのひとこと
「君が代」で、歌の上手い下手がわかる。 プロなのに下手な人は、高音を一発で出せない。 「ちよにーやちよに」の「や」の音程を一発で出せる人は上手い人。 下手な人は、「や」を少し低めに出して探りをいれてから正確な音階に持っていく。 と、思う。
— コウスケ@Ko's Style (@kosstyle) November 2, 2013
- [2013/11/07 07:16]
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