これならできる!ふつうの私たちがイノベーションを起こすための7x3マトリクスと5つの事例 〜本『ドラッカーのイノベーション 』  はてなブックマーク -  これならできる!ふつうの私たちがイノベーションを起こすための7x3マトリクスと5つの事例 〜本『ドラッカーのイノベーション 』

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イノベーションとは、特定部門の特定のだれかが起こすものではありません。日常の生活や仕事の中で「不便」「システムの中での何らかの欠落」「まちがい」「アンバランス」「変化」に気づいた人が、①不便を便利に、②不満を満足に、③不足を充足に、④高いを安いに、⑤遅いを速いに、⑥低品質を高品質に、⑦低い付加価値を高い付加価値に転換するために起こすものなのです。

P.2
つまり、スティーブ・ジョブスだけでなく、私たちにも起こせるイノベーションはあるというわけです。

しかし、何をどうしたら良いのでしょうか。


本『48の成功事例で読み解く ドラッカーのイノベーション 』に、そのヒントがあります。

「ドラッカーはもういいよ」と思った方、ではドラッカーのイノベーションについて理解し、生かすことができていますか?

本書は、ドラッカーのイノベーション超入門としても、再入門としても分かりやすく、実際に生かせる一冊です。


今日は本書から、 イノベーションを起こすためのマトリクスと、イノベーションの5つの事例を紹介します。





イノベーションのマトリクス

本書では、

(イノベーションの7つのチャンス) × (業績を上げる3つの領域)

で考えることを紹介しています。

マトリクスにすると以下のとおり。

イノベーションを起こしたいとき、このマトリクスを思い出すとアイデアが湧きそうですね。

市場
(売り先)
商品
(売るモノ)
流通
チャネル
(売り方)
想定外のチャンスを
生かしたイノベーション
(a)
ギャップを生かした
イノベーション
(b)
プロセスニーズを生かした
イノベーション
(c)
市場と業界の構造変化を
生かしたイノベーション
(d)
人口構造の変化を生かした
イノベーション
(e)
考え方・価値観・認識の
変化を生かしたイノベーション
新しい技術やノウハウの
出現を生かした
イノベーション


マトリクス中の(a)〜(e)について、事例を以下に紹介しておきます。


(a) 想定外のチャンスを生かす x 売り先を変える

マクドナルドの創業者レイ・クロックは、ミルクセーキの道具を販売していました。あるとき、カリフォルニアの、ある小さなハンバーガー店が、立地や店の大きさから考えられないほど原料を買ってくれることに気づきました。
そ の店を調べたところ、その店の老店主が店の経営をきわめて合理化していたのです。そこで、ビジネスの可能性を感じたクロックは、その店のすべてを買い取り、その店の運用ノウハウを元に、ミルクセーキ関連の販売事業をやめてハンバーガー店のチェーン展開に切り替えたのです。

P.201
有名な話ですね。売り先、というより事業そのものを変えてしまった例です。

このようなときに「チャンス」と見て思い切って行動できるかどうかが、イノベーションを起こせるかどうかの分かれ道ですね。

「想定外」というのは先の例のようなものに限らず、どちらかというと「失敗」や「ピンチ」のような場面が多いかもしれません。


(b) ギャップを生かす x 売り先を変える

喫茶店の常識を破ったのがスターバックスです。同社が展開する店舗は、全面禁煙、通りに面したオープンテラス、落ち着いた雰囲気、が特徴です。
同社が店舗展開しだしたのは1970年代ですから、当時はまだ禁煙や分煙の意識がほとんどありませんでした。そうしたなかで全面禁煙にするのは、喫茶店に入る可能性がある人の70%くらいに「来店するな!」と言っているようなものです。
(中略)
同店は、既存の喫茶店とは違う市場をねらったのでした。現在、先進諸国の喫煙率は下がる一方ですので、同店の経営環境は好転していると言えるでしょう。とは言え、まだまだニッチ市場です。これが差別化にもつながっているのです。

P.211
たばこを吸わない人からすると、禁煙の喫茶店へ行きたいが、それがない。

需要と供給の間にギャップがあったわけですね。


(c) プロセスニーズを生かす x 売るモノを変える

携帯電話の外装ケースや車の内装パートなど、さまざまな試作品を、光造形技術を使って制作しているクロスエフェクトという会社があります。この会社の差別化商品は「スピード」です。図面データをもらったら24時間以内に制作できます。ちなみに、同業他社は普通3〜5日かかっています。
「光造形高速便」と名づけたこの超短納期の料金は、同業他社と同じ3〜5日の普通納期の1.5倍です。そのかわり24時間以内に発送できなければ料金がゼロになります。
反対に、納期を10日に延ばした「光造形エコノミー便」は、通常納期の7分の1程度の格安料金になります。このように3段階の料金設定をしたおかげで、顧客 には「使い分けができるので全体のコストが抑えられる」と好評です。同社は「選べる納期」によって、顧客の仕事のスピードに合わせることで、ニーズに応えられるようになりました。

P.223
自社の製品やサービスについて、プロセスニーズについて考えてみるのはおもしろそうです。


たとえば自動車メーカーはあいかわらず苦戦しています。

思いつきですが、車を欲しがってない人に興味をもたせる他に、自動車愛好家のためのサービスをもっと重視してはどうでしょうか。

新車の購入者について、自分が購入することになる車の組立工場を見学・実際に組立プロセスを有料で体験できるとか。


(d) 市場と業界の構造変化を生かす x 売り先を変える

20世紀のはじめ、自動車業界は急成長を遂げました。そのため、市場の構造も根本から変化してしまいました。それまでの自動車は、富裕層の贅沢品でした。しかし、20世紀に入ると同時に、売上が3年ごとに倍増するようになりました。
(中略)
自動車がもはや富裕層の贅沢品ではなくなったと感じたヘンリー・フォードは、半熟練工を中心にベルトコンベアーによる大量生産に切り替えました。
(中略)
他の最も安かった自動車の5分の1の価格にまで下げたのです。

P.231
出版業界も電子書籍の登場で、構造変化が起きていますね。

紙の本をこれまであまり読まなかった層に、電子書籍を売れないでしょうか。


またゲーム業界でも、ゲーム機ではなくスマホやケータイでゲームするユーザーが増えてますね。


(e) 人口構造の変化を生かす x 売り方を変える

ファミリーレストラン(ファミレス)の1号店である「すかいらーく」が日本に誕生したのは1970年でした。
(中略)
当時は高度成長期の真っ只中にあり、国民全体に中流意識が芽生えだした頃です。ただし、本格的なレストランに行ける人はまだ少数でした。
(中略)
あるとき、この店で家族と楽しい食事の時間をすごしたことを小学生が作文に書き、それが地元で評判になったことから、新聞に「家族が集まるレストラン」と紹介されました。それをヒントに「ファミリーレストラン」という造語を作って宣伝したのです。

P.247
人口構造の変化と聞いて、まずすぐ思いつく分かりやすいことは、日本人の少子高齢化でしょうか。

他にはたとえば「美魔女」ブームも、「美しくなる為の方法」に興味のある30代後半〜の女性が増えていることに目をつけたものかもしれません。

美魔女ブーム仕掛け人が教える!「流行」をつくる3つのステップ 〜本『欲望のマーケティング』


まとめ

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ここで紹介しなかったマトリクス中の空欄についてはぜひ、本『48の成功事例で読み解く ドラッカーのイノベーション 』を読んでみてください。

事例を読めば、イノベーションへの理解が深まるでしょう。


この記事を書きながらふと思ったのは、ブログを読むプロセスの変化について。マトリクスの※部分です。

これまでGoogle Readerでブログをチェックしていた方も多いと思いますが、Google Readerはご存知の通り2013/7/1にサービス終了予定。これはまさに想定外でした。

すると、いつも見るFacebookにブログの更新情報が流れてきたら便利です。

そういうわけで、ぜひ当ブログのフェイスブックページに「いいね!」をよろしくお願いします(笑)。あなたのフェイスブックのニュースフィードに当ブログの更新情報が流れるようになります




ところで、気づきましたか?

上のマトリクスでは、(イノベーションの7つのチャンス) × (業績を上げる3つの領域)、つまり7 x 3  = 21の事例があると考えられますが、本書のタイトルは「48の成功事例で…」。

つまり、各領域ごとに事例は1つではなく、事例数がとても充実しているということです。

これは重要です。

私たちがイノベーションを起こそうとするとき、ゼロから考えるよりも他業界の事例を自社に使えないか?と考えるほうが早いからです。


そうは言っても、事例はあくまで本書のPART3。PART1、2では
  • イノベーションとは何か
  • イノベーションの進め方
  • イノベーションを起こすための戦略
など詳しく説明されており、具体的に何をどのように考え、どう進めたら良いかが分かります。


冒頭で紹介したように、イノベーションというのはスティーブ・ジョブスのような特別な人だけが起こすものではありません。

日々の仕事の中にも小さなイノベーションのチャンスがあるのに、見落としているかもしれません。

上の表と本書を元に、考えてみてはいかがでしょうか。


あなたはどう思いますか?




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