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【リーダー必読】借金1000億円を1年で完済した経営者の「鬼」の上司道  はてなブックマーク - 【リーダー必読】借金1000億円を1年で完済した経営者の「鬼」の上司道

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「上司には部下を幸せにする義務だけあって、不幸にする権利はない」

P.41
本『仏の心で鬼になれ。:「上司道」を極める20の言葉 』で著者は、「鬼になれ」と言いながらも「部下を幸せにする義務がある」といいます。

本書を読めば分かります。これは矛盾しないのです。


著者は、借金1000億円をたった1年で完済。30年間赤字の会社を優良企業に再生させた、とんでもない経営者。

そのエピソードは、すさまじいものがあります。

しかし関西弁で語られるそれらは反発したくなるような説教臭さがない、面白すぎる本なのです。


今日は本書から、3つの「鬼」の上司道について紹介します。






1. 「無理難題」が部下を育てる

僕は、自分が上司になってからは、平気で部下に無理難題をふっかけた。高めの目標を出して、尻を蹴飛ばして、締め上げた。「鬼」になるんや。
三丸でもそうした。
当時の三丸は経理や人事などのスタッフ部門が肥大化して、部の数は13、合計120人もの社員を抱えていた。これが、経営コストを圧迫していたのだ。そこで、僕はこう指示した。
「部を2つに統合して、20人でやれ」
もちろん、猛反発や。

P.109
著者がこうした考え方になったキッカケは、34歳の頃の出来事。

ポリエステル繊維が世界的に品不足であるにもかかわらず、「調達できるまで、帰ってこなくていいぞ」とアメリカへ飛ばされたのだとか。

「そんなん、絶対ムリや……」と思いつつも、やるしかない。

全米行脚を続け、プライベートで知り合った人との人脈まで駆使して一ヶ月、なんと成功してしまいます。


ここでの上司のポイントは、
  • 「行動指示」ではなく「結果指示」を出す
  • 無理難題をふっかけて、退路を断つ
なのだとか。


部下がヒーヒー言い始めたそのときに、はじめて彼らの成長が始まる。

人は育てるんやない、勝手に育つんだよ。
上司は、その環境を与えてやるのが仕事や。
(中略)
部下を育てようと思うなら、上司は「鬼」にならんといかん。
能力より高めの目標を出して、弱音に妥協せず、尻を叩く。
その苦しまぎれのあがきの中から、部下は新しい飛躍の途を発見する。
そのとき、部下は「自信」という、一生の財産を手に入れることができるんや。

P.113
身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。

「あの苦しい時期があったから、成長できた」


また、上司としてはついつい「行動指示」したくなりそうですが、それでは部下は上司のコピーかそれ以下にしかなれません。

部下自身が必死に考えて行動した結果、上司を超える行動と結果を出せることもあるのです。


2. 「好かれたい」気持ちに鬼になる

三丸には子会社がたくさんあったが、親同様だいたい赤字会社だった。
赤字だから資金がなくなる。なくなると、次々と親にねだりに来る。
「来月3000万円足りません。応援お願いします」
「うちには金はない。あっても銀行に返さんならん」
「そうですか、じゃあ当社は潰れます。それは社長、あなたが東レにまずいでしょ」
「いや、かまわんよ、潰れたらええがな」
「……」
「ところで君、先月給料もろうたか」
「もちろん、もらいました」
「それが間違うてる。だいたい中小企業の社長が銀行へ助けてくれと飛び込むときは、一年も二年も自分の給料はもろうてない。君も一年間受け取るな。資金繰りがついたら利子つけて受け取ったらええ。それに、君のとこは5000万円も在庫があるやないか。それを半値で叩き売れ。それで、2500万円できる。このふたつで当座凌げるはずや」
(中略)
「とにかく、うちに金はない、帰ってくれ」
と突き放した。そら、嫌われたやろう。

それで、この会社は潰れたか?逆や。万年赤字会社だったが、すぐ黒になって隆々としている。

P.128
これは部下へ鬼になっているようで、実は自分の「好かれたい」という気持ちに鬼になっているわけです。

誰だって人に好かれたい。

しかし「愛」を持って突き放せば、その後成長した部下は必ず分かってくれるでしょう。


3. 「部下が食わしてくれてる」と感謝する

上司なんて所詮ひとりでは何もできない。それが組織、それが会社や。
(中略)
だから、「自分を食わしてくれるのは部下である」ぐらいに思っているのがちょうどいい。上司は、部下に感謝しなければいかん。それも、口に出さずに。
もちろん、上司、部下、それぞれに役割はある。だけど、それは、それぞれの役割を演じなければいけないというだけのことで、言ってみれば「俳優」みたいなもんだよ。人間としての価値に差はない。
にもかかわらず、「オレが、部下を食わせてやってる」などと思うのは愚か者の証拠。こういう人間が「部下を不幸にする権利がある」などと勘違いするようになる。それは、ほとんど犯罪やと思うな。

P.44
上司は「鬼」になることが大切であるのはわかりますが、勘違いしてはいけないのが「人格否定」をしてはいけないということ。

「おまえは何やってもダメだな」
「キミは後輩のあいつ以下じゃないか」
「やる気がないんだろ」

こういう発言は、ここでいう「鬼」とは意味が違うのです。


生きていく上で最も大切なのは「自尊心」だと思います。

他人の自尊心を破壊するような人間は、最低です。


著者も、部下を叱るときは「頭に来たら怒る」という主義だったそうですが、そこには工夫があります。

必ず「お前としたことが……」と始めることにしていた。相手の自信を粉みじんに砕いて悦にいっても、何もよい結果は生まんからな。

P.136
部下に感謝する上司は、きっと部下からも感謝されるでしょう。


まとめ

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シビレた。

これが、本『仏の心で鬼になれ。:「上司道」を極める20の言葉 』を読んだ最初の感想です。


ここでは上記3つのことを紹介しましたが、本書の魅力はなんといっても具体的なエピソード。

幾度も左遷されては実力でのし上がってきた話。

大赤字企業を任されてすぐに取締役からリストラを行い、労働組合とも戦い、たった100日でいきなり圧倒的な数字を叩き出して部下を味方にした話。

取引先の鬼軍曹の娘にプレゼントしてなんとか仲良くなり、会議中に周りにバレないよう机の下でファイバーXを渡された話など、まるでドラマです。


本当に好かれる・尊敬される上司というのは、上っ面だけ優しい上司ではなく、部下を成長させてくれる上司なのだとよく分かります。

2013年のこの半年に読んだ100冊以上の本の中でもベスト10に入れたい本です。

ぜひ読んでみてください。


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