「中華の鉄人」陳建一が仕事の段取りについて教えてくれること 〜本『段取りの鉄人』  はてなブックマーク - 「中華の鉄人」陳建一が仕事の段取りについて教えてくれること 〜本『段取りの鉄人』

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僕たち料理人の世界では、「段取り」はすべてのベースになっている。料理をしようと思ったら、段取りが組めないと致命的だ。
一度でも料理をしたことがあればおわかりだと思うが、複数の料理を同時に作ろうと思ったら、だいたいどういう手順で何をやるかを考えてみるだろう。
(中略)
「料理をつくることは段取りの基本」といえるかもしれない。

P.7
中華料理は特に油を使う料理が多いので、冷めるとタレがギトギトになってしまう。提供するタイミングがとても重要なのだそうです。


本『段取りの鉄人 』はあの中華の鉄人、陳建一さんが書かれた本。

彼は料理の鉄人であるだけでなく、経営者でもあることから、段取りの鉄人でもあるわけです。


今日は本書から、仕事の段取りについておさえておきたい4つのポイントについて考えてみましょう。




1. 失敗を繰り返すことで一瞬の判断力が身につく

「考える」というのは、机に向かって「うーん」と腕を組んで考えこむばかりではない。特に調理場という場所での仕事についてであれば、そんなことをやっている暇はないというのが実情だ。
(中略)
調理場の中でミスが起こってしまったからといって、その都合に合わせて作業を続けてしまったらベストなものを提供することはできない。だから、当初の段取りが達成できないという自体が生じた場合には、瞬時に考えて行動を切り替えていく必要があるのだ。
できないものを無理に続けようとするのではなく、現状でできる最善を尽くすために瞬時にその場に適応する。その瞬時の対応というのは、経験に基づくものだと思う。
失敗を繰り返すことで、「こういうミスが起こったらこうやって対応すればいいな」ということを学習し、現場でもすぐにこれを思い浮かべ動くことができる。

P.45
私たちはどうしても失敗を避けようとします。

しかし結局のところ、現場での一瞬の判断力というのは、とにかく多くの経験をすることでしか磨くことができないかもしれません。

事前の段取りを超えたサービスを提供するには、これが必要ですね。


この本にも、似た話が書かれています。

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2. 相手のためにあえて段取りをひと手間増やす

料理人は料理の技術を磨くだけでなく、その先の食べる人のことを考えられるようになる必要があると思うし、たとえ自分がしなければいけない工程が増えたとしても、それに見合った段取りを考えるべきだと僕は思っている。

P.103
こんなふうに文字で読めば「何を当たり前のことを」と思うかもしれません。

しかし、つい相手のことを考えずに自分本位で作業を「効率化」してしまうことがありそうです。


相手のためを考えると、ひと手間増えるかもしれません。

しかしそれを踏まえたうえで、全体の段取りをすべきでしょう。

作業を効率化し、時間短縮するのは、自分がラクするためではなく、相手のためにひと手間増やす時間を確保するのが目的、と考えるのが良さそうです。



3. 集中し、気を張り巡らす

先日お店にいらしたご夫婦が僕のファンだということで、一緒に写真を撮った。そのとき、近くのテーブルのお客さまが僕のほうをチラッと見ながら携帯電話をいじっていた。それで僕は、「もしかしたら一緒に写真を撮りたいのかもしれない」と直感した。
しかし、こちらから「一緒に写真を撮りたいですか?」なんて聞くのはおかしいので、そのテーブルへ次の料理を自ら持っていくことにした。そうしたらやっぱり、
「写真を撮らせてもらっていいですか?」
と聞かれたので、快く撮影に応じたというわけだ。

P.142
気が利く人というのは、
  • 周りがよく見えている
  • 想像力がある
という特徴がありそうです。

仕事をしているときの僕は「気の塊」とでも言うような神経の集中具合だと思う。すごく集中しているし、さまざまな方面に気を張り巡らしている。

P.143
「集中する」というと、一点しか見えなくなりがち。

さまざまな方面に集中するというのはつまり、1つの作業に集中するのではなく、「目的」に集中する必要があるのでしょう。

「この作業を終わらせる」ではなく、「すべてのお客さまに喜んでいただく」という目的があるから、多方面に意識が向かうのではないでしょうか。

その意識が、現場でのとっさのアドリブ、つまり事前の段取りやマニュアルにはないサービスにつながりますね。



4. プロとして仕事を楽しむ

お客さまに喜んでいただくことが、僕たちにとっての第一の使命である。しかし、料理人の仕事は、案外地味なコツコツとした作業の積み重ねだ。そのコツコツ を、僕たち料理人が「つらい」とか、「つまらない」と思いながらやっていては、美味しい料理はできないだろう。お客さまも良い気持ちはしないはずである。

P.148
以前、ブログを読んでくださっている方から「本当にワクワクして書かれた記事は、それが伝わってきます」とコメントいただきました。

実はその頃、記事数を無理に増やそうとしていて、やや気持ちが乗っていない記事もありました。

そういうものが記事にあらわれてしまうんだな、と驚いたのをよく覚えています。


「仕事を楽しむなんてキレイごとだ」と聞くこともありますが、仕事を楽しむ工夫をする余裕も欲しいものですね。

淡々と仕事をこなすのも良いですが、お菓子を食べながら会議するとか、お客さまからの良いリアクションを全員で共有するとか、上司がつまらないオヤジギャグを言うとか(逆効果?!w)、ちょっとしたことでずいぶん仕事をするときの気分が変わりそうです。



まとめ

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本『段取りの鉄人 』に書かれている「ノウハウ」は、当たり前のことが多いかもしれません。

しかし、料理の鉄人がいかに考え、またどのように部下を育てているかというリアルな現場の話は彼しか語れない具体的な内容で、興味深いものです。

段取りというよりも、仕事への心構えや取り組み方について、再確認できた一冊です。





次はどのレビューを読みますか?

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今日のひとこと

週末、服でも見ようと名古屋で4時間もお店をまわったのに、何も買いませんでした。







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