「成長」「学び」にぜったい必要な3つのこと

マインドマップ入門講座を開催しました。
東京では初めて。
参加者の皆さんはとても積極的で、こちらもやりがいがありましたので、ふと先日読んだ本『街場の文体論 』にあった「学び」に必要な3つのことについて、思い出しました。
「学び」に必要な3つのこと
本『街場の文体論 』にこう書かれています。

このブログを書くことや、勉強会の主催、マインドマップのセミナー開催などの活動をしていることから、これまで「学び」についてあれこれ考えてきました。「知りません。教えてください。お願いします」。学びという営みを構成しているのは、ぎりぎりまで削ぎ落として言えば、この三つのセンテンスに集約されます。自分の無能の自覚、「メンター」を探り当てる力、「メンター」を「教える気」にさせる礼儀正しさ。この三つが整っていれば、人間は成長できる。一つでも欠けていれば、成長できない。
P.124
そんな私にとって、この「知りません。教えてください。お願いします」の言葉はとても衝撃でした。
「学ぶ」とはなにか? あらためて気付いた一つの答え - ライフハックブログKo's Style
「知りません。教えてください。お願いします」のそれぞれについて、考えてみます。
(1)「知りません」(自分の無能の自覚)
まずは自分が完璧ではない、足りない部分があることを自覚し、認めなければいけません。「オレは知っている」「オレはできる」「オレは誰にもものを頼まない」「オレは誰にお頭を下げない」ということを生き方の規律にしている人はそうすることによって階層下位に自分を呪縛しているのです。
本『街場の文体論 』 P.124
ついつい「あぁ、それは知ってる」と思ってしまうのは非常に危険です。
「あーー知ってる知ってる」はカッコ悪い - ライフハックブログKo's Style
(2) 「教えてください」(「メンター」を探り当てる力)
今回のマインドマップ入門講座については、ネットでのみ参加募集しました。
このブログを読んで知ってくださった方や、他のサイトに転載されたもので知ったという方もいらっしゃいました。
このように、自分にとって必要な情報を教えてくれる人を見つける能力が学びにおいてとても重要です。
本『街場の文体論 』の著者の内田樹さんは別の本『街場の読書論 』の中で、この能力がない人こそ「情弱」だと言います。

「情報強者」は「教えて」と言えば必要な情報を教えてくれる人とホットラインがつながっており、また逆に「教えて」と言われる需要がある人なのです。「情報強者」というのは、他の人の知らない重要な情報をたくさん知っている人のことではない(そうである場合もあるが、それは本質的な条件ではない)。そうではなくて、「手押し車」を使って情報の送受信をすることができるので、誰にでも、誰とでも、すぱっとコミュニケーションができる人のことである。自分 に必要な情報があるときに「教えて」と言えば、「うん、いいよ」という人のところにすぐに「ホットライン」がつながるようにネットワークが構築されている 人のことである。
「情報弱者」というのは、誰からも「教えて」という需要が来ない人のことである(彼が知っていることはほとんどネット上で誰でも アクセスできる情報だからである)。「知らない」と「教えて」という言葉を口にするのは自分の無知を露呈するようで恥ずかしいと思っているので、誰も何も 教えに来てくれない、そんな人のことである。本『街場の読書論 』 P.366
発想力をアップしたい、という方が「マインドマップ」を知らなくても良いです。それよりも、それが必要なときに教えてくれる人を見つけたり、そういう人を紹介してもらえる能力が「学び」に大切で、それこそが「情報強者」なのです。
(3) 「お願いします」(「メンター」を「教える気」にさせる礼儀正しさ)
最後3つ目、これが今回一番言いたいことであり、いま紹介している3つの言葉を思い出した理由です。
マインドマップ入門講座には小中学生の方もいらっしゃることがありますし、たった2時間ということもあり、とにかくマインドマップを楽しんで、慣れていただくことに毎回注力しています。
ただ、今回の参加者のみなさんはいつも以上に理解が早く、学び欲が高かった。「もっとお伝えしたい!」という気にさせてくれるというか、こちらの気持ちが盛り上げてくれたんです。
ついつい、応用的な内容もあれこれお話しました。
本『街場の文体論 』で内田樹さんは「礼儀正しさ」と書いていますがそれだけでなく、「教える側をノセる」というのは、教えてもらうため・学びのための重要なスキルだと思います(ノセるというと本来は悪い意味かもしれませんが)。
たとえば、私は講演などを聞くとき、なるべく大きくリアクションします。うなづいたり、目を見て話を聞いたり、声を出して笑ったり。
それはもちろん教えてくださる方への敬意や感謝の表現でもありますが、そうやって講師をノセれば、講師は気持ちよく、調子よく、話をしてくれるわけで、それは聞く側の私にとってもメリットが大きいのです。
1対1で教えてもらうときでも、
と素直に伝えれば、相手の方はさらに何か教えてくれるかもしれません。「そうなんですか?!それは知らなかったです!」
「それ知ってます」「へぇ〜」みたいなリアクションだったら、それ以上は教える気にならないでしょう。
「学び」以外でも
これは、「教えてもらう」「学び」以外でも言えます。
たとえば食事に出かけたとき、私はオーダーを聞いてくれたり料理を運んでくれたりするたびに「ありがとう」と言います。
あまり店員さんと気さくに雑談などするタイプではありませんが、お礼くらいは言えます。
こうやって店員さんを「ノセる」ことで気分よく仕事をしてくれたら、それは客のこちらにもメリットがあるわけです。
客が横柄な態度をとっていたら、店員さんも気分良くありません。そのような状態で良い仕事ができるとは思えません。結局それで損するのは客の側なのです。
まとめ
今日は、2012/10/14マインドマップ入門講座@東京銀座のあとにふと思い出した内容を書いてみました。
結局、すべてに共通するのは「素直さ」かもしれませんね。
内田樹さんの2冊の本、どちらもとてもおもしろいですよ。


本『街場の読書論 』については、以前こちらでも少しだけ紹介しました。
情報は「詰め込む」のではなく「使う」ことをしなければ、ないのと同じ - ライフハックブログKo's Style
あ、これもすごく良かったのでいずれ紹介します。
↓

次はどのレビューを読みますか?




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今日のひとこと
コンビニなどで態度の悪い店員さんのときも、「ありがとう!」と客であるこちらがいつも以上に大きな声で言っています。こちらの気持ち、伝わっているだろうか?笑
- [2012/10/23 12:27]
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