【交渉本その4】ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術

「交渉」を学校で学んだことはありますか?本書は人生を豊かにしようという、前向きな本だ。本書の前提となっているのは、どんな人でも、もっと多くのものを手に入れられる、つまり「ゲットモア」できるという大原則だ。あなたがだれであろうとも、どんな個性のもち主でも、確実に交渉力を高め、ゲットモアすることができる。
P.8
もし学んだことがないとしたら、損をしているかもしれません。
私たちは、生きていれば、あるいは仕事をしていれば、さまざまな場面で「交渉」に直面するからです。
本『ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術 』は、世界的に最も高い評価を受けているビジネススクール「ウォートン・ビジネス・スクール」の人気No.1講義内容をまとめたもの。
「交渉」の教科書にピッタリではないでしょうか。
今日は本書から、5つのポイントを紹介します。
1. 目標が一番大切
「一番安い店でパソコンを買う」という目標があったはずが、A店で接客態度が気に入らず「あんな店二度と行くか!」と思う。目標とは、あなたが交渉の前にもっていないもので、交渉の後にもっていたいものをいう。当然だが、交渉は目標を達成するために行う。それなのに、実に多くの人が、ほかのことに気をとられ、目標に反する行動をとっている。店員やパートナー相手にカッとなる。責める相手を間違っているのだ。
P.18
しかしB店、C店と他へ行ってみると結局A店が一番安い。
このとき、素直に気に食わないA店へ行き購入できれば良いですが、あえてB店で買うとしたら、目標を見失っていることになります。
本当にそれが欲しかった目標なのか、冷静に考える必要があるかもしれません。
2. 役割交換をする
交渉は、相手がすべて。役割交換とは、相手の立場に身を置いて考える手法で、本書の最重要ツールの一つだ。これをやることで、相手がものごとをどのように受け止めているか、どんなプレッシャーを感じているか、どんな夢やおそれをもっているかを、よりよく理解できるようになる。
P.102
自分の要求を押すことを考えるよりもまず、「役割交換」で相手の気持ちになり、相手を知ることが重要、ということですね。
3. 不等価交換をする
何を大切に思うかは、人によって違う。まずお互いにとって大事なもの、 大事でないものを洗い出そう。大きいものや小さいもの、形のあるものやないもの、取引と関係のあるものやないものなど、幅広く探してみよう。それから、一方にとっては大事だが、他方にとっては大事でないものを交換する。
P.20
これが非常に重要ですね。「不等価交換」という概念だ。人によって、何に価値を置くかは違うし、どれだけの価値を置くかも違うことが多い。その何かがわかれば、交換することができる。そうすることで、自分にとってそれほど価値のないものと引きかえに、自分が価値を認めるものを手に入れられるのだ。
P.161
交渉時、互いになにか譲ることで合意に至るケースが多いですよね。
このとき、先の「役割交換」で自分にとってはそれほど価値はないが、相手にとっては価値のあるものを見つけることがポイント。
これがあれば、それと交換条件に自分の欲しいものが得られるチャンスがあります。
逆に考えれば、「考えが合わない」「性格が合わない」「規模が違う」など交渉時の相手との「違い」は、歓迎すべきことというわけです。
4. 人を責めない
たとえば家族間、あるいは職場などでの交渉。人は一人の人間として扱われると、そうでない場合に比べて、相手を助ける確率が六倍も高くなるという。90%と15%は、驚くほどの違いだ。
たとえ知らない相手でも、憎んでいる相手であっても、心を通わせれば、目標を達成するのに手を貸してくれることが多い。(中略)
あなたがやってはいけないことは、相手の怒りっぽい態度や、不愉快な態度を責めることだ。責めたところで、自分の目標からさらに遠ざかるだけだ。相手に優しくすれば、目標に近づける。P.56
このとき、うまくいかないせいで怒ったり、相手を責めたりしてしまうこと、ありそうですね。
しかし「目標」を達成するためには、それは逆効果。
辛抱強く、交渉することが必要ですね。
5. 感情は交渉の敵
「怒り」のほか、「同情」「失望」「不安」なども感情ですね。感情は、有効な交渉や有能な交渉人の敵だ。人は感情的になると、耳を傾けるのをやめる。予測不能になることが多く、目標に集中できることはまれだ。そのため自分の不利になることをしてしまい、ほとんどの場合目標を達成できなくなる。
P.190
そういうものがあると、目標に集中できなくなるのは明らかでしょう。
冷静を保つことが必要です。
まとめ

本『ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術 』には、ここでは詳しく紹介しなかった「ゲットモア・モデル」とその基盤となる戦略が書かれています。
それを見るとよく分かるのは、交渉には「準備」がとても重要ということ。
準備なしで交渉にのぞむことは、武器を持たずに戦いにのぞむようなもの。
何か交渉するにあたり準備の仕方がわからない、という方はぜひ本書を一読ください。
ちなみに、交渉本シリーズ1〜3はこちら。このあとさらに2冊くらい紹介予定です。楽しみに。
次はどのレビューを読みますか?




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