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世界一を獲ったプロジェクト・リーダーたちの考え方 ~本『挑む力』  はてなブックマーク - 世界一を獲ったプロジェクト・リーダーたちの考え方 ~本『挑む力』

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大きなチャレンジをすれば、必ず困難があります。

しかしそれなしでは、大きな成果もあげられません。


そのような難しいプロジェクトを現場で率いたリーダーは、

どのような「思い」を抱き、
どのような「意識」を持ち、
どのように「行動」したか、


これを解き明かすのが、今日紹介する本『挑む力 世界一を獲った富士通の流儀 』です。

あのスーパーコンピューター「京」の開発、世界最高水準の株式売買システム、東京証券取引所の「アローヘッド」開発、世界最大級の光学赤外線望遠鏡「すばる」のシステム開発など、世界一を獲ったプロジェクト・リーダーの「リアル」がわかります。

巻末にはあの本『失敗の本質』の野中教授の14ページに渡るわかりやすい解説もあり、熱いエピソードを自分の血肉にするためのヒントとなります。


今日は本書から、世界一をとるプロジェクトのリーダーの考え方を一部、紹介します。




1. 二位じゃダメ

あの事業仕分けで話題となった衝撃の言葉、

「2位じゃダメなんでしょうか?」

これをくらったスーパーコンピュータ「京」のプロジェクトの話。


理論演算性能6ペタを実現して、トップに立とうと進めていたが、中国がそれに迫り、追い抜きそうだという情報が入ります。

ぎりぎりのスケジュールで進めているプロジェクトを急遽変更、性能の目標を8ペタに上げることを決めます。

トップに立てれば、日本が今もなお技術立国であることを、世界に、そして日本の技術者、研究者に対して示すことができる。それは、大きな誇りとなって、さらに次を目指そうという原動力を生み出す。今、そのための、最大のチャンスを迎えている。厳しいのはわかっている。でも、やれることはすべてやりたい。そして、不可能を可能にしたい。

伊東の熱弁を聞いていた副社長の「で、これで必ず一番は獲れるんだな!」という問いに、即答した。
「獲りますよ」
それで片がついた。

P.31
スケジュール的にも、技術的にも、かなり困難だったのだと想像しますが、目標が「1位」だから、大きな決断をし、また現場もその厳しい注文に答えることができたのでしょう。

そして東日本大震災の3ヶ月後、日本のスーパーコンピュータ「京」が、世界一を獲ったのです。


2位を目指していたら、2位にもなれないのではないでしょうか。

井上はこの後、インタビューに応じてこう語っている。
「大切なのは、世界一を目指して頑張り続けること。最終的な結果はともかく、世界一を目指して頑張らない限り、世界一になることはできません」

P.34



2. リーダーは上辺だけの評論家になるな

今やリーダーではあるが、自分は技術者だという自覚を強く持っている。
「技術に強くないと、周りに影響を与えられないと思っています。うわべだけで語っては、評論家でしかない。誰もが『ああそうだね』と納得する言葉を発するには、技術をきちんと知っている必要があります」

P.47
上司がときどき実力を見せつけておくと、部下は「やっぱりスゴイ!」と感じ、ついていきたくなりますよね。

それがないと、「おまえがやってみろよ」などと部下から思われてしまうでしょう。


リーダーにはリーダーの役割があるわけですが、しかし技術や知識も持っていないと、リーダーに従うものの気持ちがわからないということもありそうです。



3. 違う強みを持った者でチームを組め

チームのみんなが同じ強みを持っていても意味がないということ。それぞれ自分の強みがあって、お互い補完し合うと、全体で、どんな大きな仕事もできるチームになる

P.77
会社組織では、各部署が力を合わせるのは当たり前のことです。

が、他のことでも同様に考えることができますよね。


「強みを出し合う」も大事ですが「お互い補完し合う」も重要です。

自分に能力が足らないからこれは無理、ではなく、その足らない部分を補完してくれる人を巻き込めば良いわけです。

ただ「助けて」というだけのクレクレではなく、自分も相手に提供できることがあれば、相手も喜んで助けてくれるでしょう。


また、似たような人といると気持ちいいのですが、逆に違う強みを持つ人といるほうが、一緒に1つのことに取り組むときには良いチームになりそうです。

これって、夫婦の場合はどうなんでしょう。

たとえば経営者(男性)の奥さんは、その経営者とはまったく違うタイプであることが多い、なんて過去に何かで読んだことがあります。

そのほうが違う物の見方ができて視野が広がったり、苦手な部分を補完し合ったりできて良いのでしょうが、お互いにその「違い」を認め合うことができる前提がないと、難しそうですね(笑)。



4. ともかくやってみろ

「おい、ともかくやってみろ。やってから文句を言え。やりもしないで、本を読んだり、人から聞いて、そうなりますとわかったようなことを言うな」

P.218
富士通の第八代社長、小林大祐さんの言葉です。

これはドキッとします(苦笑)。


この考えが日本を助けたエピソードがあります。

東日本大震災の地震の瞬間、新幹線で京都へ向かっていた富士通の野口マネージャー。

千葉の家族の安否を確認した後、止まってしまった新幹線の座席で「この震災で富士通にできること」をテーマに企画書を作り始めたといいます。

その日のうちに書き上げて上司にメールし、次の日には上司からGoが出ます。


また別のところで、ソーシャルクラウド担当の生川マネージャーも、震災翌日に「自分に何ができるか」をまとめ、企画書を翌日には役員へ提出します。


そして震災2日後の日曜日には幹部の指示で、先の野口マネージャーがアポなしで霞が関へ。政府の災害対策本部へ手伝いを申し出ます。民間企業では一番乗りだったとのこと。

その翌日には、この二人による災害支援特別チームが発足。その後さまざまな支援をすることになります。


震災という特別な状況とはいえ、億単位で経費のかかるプロジェクトが、このようなスピードで決断されていったというのは驚きです。

しかし、やってみなけりゃわからないことがあります。

「やってみる」というスピード感と現場主義、そしてチャレンジ精神を見習いたいものです。



まとめ

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本『挑む力 世界一を獲った富士通の流儀 』。

『◯◯力』というタイトルだと、なにかノウハウ本かと思ってしまいそうですが、様々な熱いエピソードの詰まった本です。

エピソードだからこそ、どのような状況で、どのような判断をし、どのように行動したのかがリアルに伝わってきます。

リーダーとしてプロジェクトを進めている方、また将来リーダーになる方も、ぜひ読んでみてください。


個人的にグッと来たのは上記4つ目の話。

「ともかくやってみろ」

ついこれができず、やる前に考えすぎてしまったり、慎重になりすぎたり、やってもないことを「知っている」気になってしまっていることがあります。

考えてから走り始めるのではなく、走りながら考えることをしないと。


やってみる、といえば、こんなイベントを企画しています。

2012年8月4日 スタンフォード白熱教室体験会「最悪な◯◯を考える」

NHKで放送された「スタンフォード白熱教室」があまりにおもしろかったので、そのワークを実際に体験できる場を作りました。

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既存の常識にとらわれない発想ができるようになることが目的です。


TVで見たり、本で読むだけでなく、やってみなきゃ、自分のものになりません

みなさん、よろしければ当日一緒に楽しみましょう!



次はどのレビューを読みますか?

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今日のひとこと

いつもここには管理人である私コウスケの日常を書いていますが、ここに書き始めたことが意外と膨れ上がり、結局それを1記事に昇格させることが時々あります。

「書く」ことをすると、当初思っていたよりも発想が膨らみますね。

これが、「話す」ときにもそうなるからやっかいなときもあるのですが(苦笑)。










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