サトーカメラに学ぶ!日本で一番楽しそうな社員を作る5つの秘訣 ~本『日本でいちばん楽しそうな社員たち』

みなさんは、仕事を楽しんでいますか?
いつもそういうわけにはいきませんが、イタリア人のジローラモさんが、日本の会社でいつも笑顔で仕事をしていたら「マジメに仕事しろ!」と怒られたなんて、笑えない笑い話もあります。
職場というのは人生でも本当に長い時間を過ごす場所ですから、明るく楽しく過ごしたいですね。
本『日本でいちばん楽しそうな社員たち 』は、以下の記事でも話題となった、サトーカメラ専務の著書。
喧嘩上等のカメラ店が「ど素人」に教わった商売の極意
とにかく普通じゃない、そして、スタッフが楽しそうに働いているのが特徴のカメラ店です。
今日は本書から、日本で一番楽しい職場を作る5つの工夫を紹介します。
1. あえて非効率を選ぶ
効率化と寄り道、どちらも大切です。効率にひた走る企業の多くは、当たり前の心の交流を見失い、自分で自分たちの商品価値を下げているのです。
P.57
特に人間関係、心に関わる部分を効率化するようなことをしていては、周りから相手にされなくなるでしょう。
よく気になるのは、コンビニの店員さんが目も合わせず、別のことをしながら「ありがとうございました」と言うこと。
あれはガッカリですね。
なんてことを言いながら、私がやってしまいがちなのは、依頼をメールだけで済ませてしまうこと。
そこは非効率でも、顔を合わせた人とのほうが仕事がうまくいくことが多いですね。
お願いすることなどは、会えなくてもせめて電話するなど、場合によっては気をつける必要がありますね。
2. まず問題の「解決」ではなく問題の「発見」をする
これは接客についての話ですが、他のことにも言えるのではないでしょうか。わ れわれ商人がまずすべきことは、問題の解決ではありません。問題の発見です。効率的にお客さんをさばくのではなく、非効率であっても何時間でも寄り添 い、好みや想いを聞き、一緒になって問題を発見していく。それが本当のビジネスであり、接客であり、マーケティングであり、経営です。
P.36
あのスティーブ・ジョブスも、問題を発見する天才です。
彼は、
- 「パソコンは大きくて高価すぎる」
- 「今あるケータイはカッコ悪く、使いにくい」
そして、「問題の解決」も大切ですが、「問題の発見」は、楽しいと思いませんか?
それはまさに、アイデアの宝探しです。
3. 価値観の決め付けはNG
本書に、あまりうまく撮れていない写真をプリントしに来たお客さんの話がありました。
なぜこれをプリントするのかと聞くと、お客さんのお母さんが病気で入院中。唯一の楽しみとしてベッドから不自由な体で写真を撮っている。その写真だからだというのです。
1枚の写真でも、プロから見ればヘタクソ、しかしそのお客さんに撮ってはとても大切な1枚なのです。
『課長 島耕作』にも、こんな話があり、とても印象的です。

部長と課長、主任が居酒屋へ。
そこで、いつも空気の読めない主任がこう切り出します。
「部長のそのエルメスのネクタイ、ニセモノですよ。マークが違っています」
そしてなんと、目の前で部長のネクタイをちょん切ってしまうのです。
その直後、主任は用意していたホンモノのエルメスのネクタイを部長へプレゼント、そのサプライズに喜んでもらえると思っていたのでした。
ところがいつも温厚な部長は激怒。主任を殴り、そのまま立ち去ってしまいました。
そのニセモノのネクタイは、離れて暮らす息子が初任給で買ってくれた、大切なネクタイだったのです。
仕事に関わる部分でも、どうしても上司や同僚の価値観が理解できないことがあります。
しかし、そういった価値観というものは、我々の想像以上にその人にとって大切なモノなのです。
相手も自分も正しいと考える、心の余裕が必要ですね。価値観の背景には、過去における思いや経験があります。それによって、現在の価値観が作られているのです。ですから、Aさんに対して、テレビなんてどこが楽しいの?などと否定することは、Aさんの過去をも否定してしまうことになってしまうのです。
4. 信じて任せる
あの中日ドラゴンズ元監督、落合博満さんは任せるところは、1ミリも残らず任せ切ると考えていたそうです。
つい口や手を出したくなるもので、任せるというのは本当に勇気の要ることだと思います。
しかし、自分よりも部下や後輩のほうが正しいこともあります。
サトーカメラでは、女性店長の
という一言に思い切って賭けてみたところ、女性客が増え、大成功したそうです。「店内をカフェっぽくしたいんですけどー」
任された店長は、自分の企画ですから、とても楽しんで店づくりをしたでしょうね。
さらにそれで結果が出たのだから、最高です。
いつもうまくいくとは限りませんが、部下に失敗の経験をさせることも成長のために必要な道。
上がじっと我慢することが、部下の仕事の楽しさや成長につながると言えそうです。
5. 「おちこぼれ」の得意分野にフォーカスする
そういう人があなたの社内にもいるかもしれません。「あいつは全然使えない」
しかし私はすぐこの言葉を思い出します。
どういう場面でも、他人のせいにせず、自分の問題として捉える(=問題の発見)ことが大切ですね。『あいつ使えない』という表現は、『あの人は役に立たない』という意味ではなく『私にはあの人を使う能力がない』という意味だ。
最近目にしたこの言葉もとても印象的です。
人の欠点が気になったら、
自分の器が小さいと思うべきです。
他人の短所が見えなくなったら相当の人物、
長所ばかりが見えてきたら大人物です。
本書『日本でいちばん楽しそうな社員たち 』には、「おちこぼれ」に役割をもたせたことでその才能をみるみる発揮するようになったという話がいくつも紹介されています。
中古車修理工場で何十年も修理をしてきたが「使えない」と思われているおじさんを、営業に抜擢したところその知識を生かして大成功した話。
若いころにサッカーコーチをしていた他社のダメ営業マンを引き抜き店長に抜擢すると、指導力を活かして成功したという話。
部下を活かすも殺すも上司次第。
その目利きをするのが上司の役目。これが非常に難しいわけですが、「あいつは使えない」は禁句ですね。
まとめ

本『日本でいちばん楽しそうな社員たち 』はカメラ屋さんの話ではありますが、
- イノベーションのヒント
- リーダーシップのヒント
さらに4章でなぜかテーマから外れ、子どもや個人の借金の話が出てきて「ん!?」と思いましたが、それも物語としておもしろいです。
学びはもちろん、読み物としてもおもしろい一冊です。
次はどれを読みますか?




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今日のひとこと
本のタイトルに顔文字を使っているというのは画期的ですねw
- [2012/06/04 12:30]
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