不安や悲しみ、困難にあるとき、一歩前へ踏み出すための物の見方 〜本『希望をはこぶ人』

老人ジョーンズはそう言って、両親を亡くし家もなく、自暴自棄になっている若者に語り始めます。「君の心の持ち方を点検するのさ。どうやら、広い視野に立って物を見る必要がありそうだな」
本『希望をはこぶ人 』 P.14
初対面のその老人の言葉をはじめは素直に聞けなかった若者ですが、その後おおきな影響を受け、人生を前向きに切り開き、のちに家族を持ち、幸せに暮らすことになります。
ジョーンズは他にも、
- 気持ちのすれ違いから離婚の危機を迎えた夫婦
- 仕事もプライベートもうまくいかず、肩を落とすビジネスマン
- 最愛の息子に先立たれ、生きる気力をなくした老婦
- 他人を信じず、ただひたすら傲慢にふるまう事業家
どうしても私たちは、物の見方が偏りがちです。
本書を読むと、ジョーンズの話に「ハッ」とさせられます。
今日はそんな本『希望をはこぶ人 』から、不安や悲しみ、困難にあるとき、一歩前へ踏み出すための物の見方を紹介します。
1. 「周りの人は自分のどこを変えたいと思っているか」と自問する
老人ジョーンズと少年の会話です。
わたしたちは一人では生きられません。「考えてごらん。幸せでわくわくしている人がいると、まわりの人も楽しい気分になる。そうだね?」
(中略)
「機会と励ましは人々からもたらされる。それなら、一緒にいると楽しい気分になる人には何が起こるかね?」
僕はようやく質問の趣旨を理解した。
「ますます多くの機会と励ましがもたらされる」
「そのとおり」とジョーンズは言った。「では、そういう人はどうなるかね?」
僕が答えようとすると、ジョーンズはそれを制して答えた。
「よりいっそう多くの機会と励ましを得て、どんどん成功するんだ」P.27
チャンスや励ましをもらってどんどん成功するためには、まわりの人に自分と一緒にいて楽しい気分でいてもらう必要があるわけです。
自分が直したいところではないのがポイント。「では、一緒にいたいと思ってもらえるような人になるにはどうすればいいかな。毎日、『まわりの人は僕のどんなところを変えたいと思っているだろうか?』と自分に問いかけてごらん」
P.28
定期的に考えてみると良さそうです。
2. 他人の経験こそが最良の師
老人ジョーンズは、自暴自棄になっていた少年にひと通り話したあと、3冊の本を渡します。
『ウィンストン・チャーチル』、『ジョージ・ワシントン・カーバー』、『ウィル・ロジャーズ』。
ノウハウ本も良いですが、偉人の伝記を読むのも良いですね。「冒険の本さ。成功、失敗、恋愛、陰謀、悲劇、勝利。すばらしいことに、どの言葉も真実だ。若者よ、よく覚えておくといい。『経験は最良の師』という格言 があるが、そうじゃない。他人の経験こそが最良の師なんだ。偉人たちの人生について読むことで、彼らが偉人になった秘密をひも解くことができるよ」
P.20
たいていの偉人が、私たちが経験したよりはるかに大変な挫折や悲劇、苦労を乗り越えており、読めば勇気が湧いてきます。
ちなみに、あのポッカの創業者の方は、こんなことをおっしゃっています。
どうして成功したかを知るより、どうやって失敗したのかを知ったほうが役立つ
このような本を読むと、他人の人生を疑似体験できるのも良いですね。
3. 「不安」の40%は実際には起こらない
思い当たること、ありませんか?「君みたいに頭のいい人間は、いつも間違った想像力の使い方をしている。煙も上がっていないのに『火事だ!』って叫ぶようなものさ」
P.85
起きてもいないことを心配し、深く思い悩んでしまう。ストレスを感じてしまう。
もったいないことです。
ジョーンズの言うことを信じるなら、これで心配事の70%は心配しても意味がないことになります。「たとえば、君が抱えている心配事のうちーー」
(中略)
「40パーセントは、絶対に起こらない」
さらにその下に「30パーセント」と書き、
「次に、心配事のうちの30パーセントは、もう起こってしまったことだ。だから、それについてあれこれ悩んでも事態はもう変えられない。そうだね?」P.87
ムダな心配をやめ、対処のしようがある「本物の心配事」にフォーカスし、対応することにエネルギーを使いましょう。
4. 「子供に自分のようになって欲しいか?」と自問する
自分の問題を、自分だけのものと思わないほうがよさそうです。カレブの母は息子を慈しみ、希望と自信を吹き込み、母親だけが与えることのできる愛情を注いで育てる。その愛情は、彼にとってすべてを意味する。しかし、 カレブにお手本を示して導くのは父親だ。カレブは父親をよく見て、していることをすべて真似る。カレブは父親のようになる
P.184
自分の子供が真似をし、またその子供が…と、子孫に影響を与えるから。
そして、私たちは自分のためでなく他人のためなら、変わることができるからです。
5. これから人生で最も重要な時期が訪れる
苦しい状況にあっても、目標を見失っても、年老いても、生きているということは希望があります。「あなたが呼吸をしているということは、まだ生きているということ。まだ生きているということはまだ地球上にいるということ。まだ地球上にいるということは、生まれてきた目的をまだ果たし終えていないということです。
生まれてきた目的をまだ果たし終えていないということは、人生の目的がまだ残っているということ。人生の目的がまだ残っているということは、人生で最も重要な時期がこれから訪れるということ。人生で最も重要な時期がこれから訪れるということはーー」
ジョーンズはそこで口をつぐみ、ウィローが答えにたどり着くのを待った。
「まだ希望が持てるということですね」P.132
今のまま現状維持…ではなく、今から過去最高の花を咲かせてみませんか?
まとめ

この本、実は
2011年に読んだ本150冊の中で最も影響を受けた10冊+α
でも一番に紹介し、また審査員として参加させていただいた「ビジネス書大賞2012」でも選んだ一冊です。
読み返すたびに新たに気づくことがあります。ぜひ読んでみてください。
プレゼントにも良いかもしれません。
第1章 絶望と希望
第2章 離婚の危機
第3章 愛情の表現
第4章 不安と感謝
第5章 恋愛と結婚
第6章 老いと使命
第7章 傲慢と改心
第8章 懺悔と許し
第9章 若者の未来
第10章 希望という名の贈り物
次はどれを読みますか?




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今日のひとこと
オリンピック、私は特にサッカーを応援しています。
私も3〜16歳までサッカーをやっていました。
小学生の頃には、友人から「野球やろうぜ」と誘われても「サッカーならいいよ」と断っていたほど、サッカーにこだわりがあります(笑)。
なでしこはもちろん、男子も金メダルを狙ってほしいものです。
- [2012/08/01 07:00]
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